パワハラの定義・種類は?1番多い相談内容は?上司からの嫌がらせ?

職場の人間関係やパワハラに悩んでいると感じている人は多いと思いますが、相談件数は年々増えています。
(出典:あかるい職場応援団運営事務局)
平成19年から30年度までの11年間で相談件数は約3.7倍に増加しています。それもずっと右肩上がりです。
それだけ今社会の人は特に職場の人間関係に悩んでいる人が多く、この記事を読んでくださっているあなたも悩んでいて、誰かに相談しようとしても全くおかしなことでありません。
それだけ厳しい時代になっているということです。
それで、この記事では、よく言われる「パワハラ」の定義は何か、具体的にどんな種類があるのか、そしてどんな相談内容が多いのかを解説していきます。
もくじ
パワハラの定義・種類は?1番多い相談内容は?上司から嫌がらせ?
厚生労働者はパワハラの定義や具体的な種類を分類しています。
パワハラの定義
厚労省は「パワーハラスメント」のことを「同じ職場で働く者に対して職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、『業務の適正な範囲』を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義しています。
この定義だけではどのような行為がパワハラに当たるかが定めることが難しいため、さらにパワハラとして認定されるため、満たしている前提条件を3つ定めています。
② 業務の適正な範囲を超えて行われること
③ 身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること
上の3つの条件すべてを満たしていることが必要となります。
パワハラに含まれる主な6種類の内容
② 精神的な攻撃
③ 人間関係からの切り離し
④ 過大な要求
⑤ 過小な要求
⑥ 個の侵害
① 身体的な攻撃
- 真剣さを表すための指導と評して頭や肩をたたく、胸倉を掴む
- 繰り返しミスをする部下に対し、何か物(例:ペンや書類)を投げつける
- 飲み方でのマナーを注意する際、足蹴りをする
② 精神的な攻撃
- 大勢の前で特定の個人を叱責する
- 無駄に長い時間その人を引き留め、執拗に責める
- 「馬鹿」「ふざけるな」「役立たず」「給料泥棒」「死ね」など 罵声を浴びせる
- 相手の人格を否定するような発言で叱責する
③ 人間関係からの切り離し
- 特定の個人だけを意図的に会議や打ち合わせから外す
- 仕事を割り振らず、プロジェクトから疎外する
- 職場内で無視をする
- 部署内のイベント(例:飲み会)に誘わない
④ 過大な要求
- 業務を達成するために、膨大な残業を要するような仕事を割り振る
- 十分な研修・指導を行わないまま、仕事に当たらせる
- 休日でもメール・電話への応答・対応を出勤日と同じように求められる
⑤ 過小な要求
- プロジェクトや特定の会議のメンバーから外される
- 割り当てられる仕事がコピー取りのみ
- 上司が気に入らない社員に仕事を与えない
⑥ 個の侵害
- 特定の個人のプライベートを詮索する
- 飲み会への参加を強要する
- 本人の了承を得ずに、同僚にプライベートを暴露する
パワハラの判断基準は?
パワーハラスメントの定義に含まれている『業務の適正な範囲』がキーポイントのようです。何を持って『適正な範囲』と判断するのでしょうか?
結論的に言うと、『パワーハラスメント防止法でのパワハラの定義にある「適正な範囲」については具体的な言及をしておらず、明確な基準は設けられていない』というのが実情です。
それもそのはずです。もし仮に法律で「適正な範囲」を明記してしまうと、その基準はすべての事業者に適用され、かえって企業側が不利益を被ることもあるからです。
業種や会社によって、より重視する社風も変わってきて当然です。
ですから、もしパワハラで悩んでいるのであれば、パワハラの判例を参照したり、弁護士やパワハラの相談窓口に直接相談するほうがよいでしょう。
パワハラで一番多い相談内容とは
(出典:あかるい職場応援団運営事務局)
このグラフは平成25~28年の3年間に受けたパワハラの内容の結果を表しています。圧倒的に「精神的な攻撃」が多くなっています。
2位:過大な要求
3位:人間関係から切り離し
- 存在を否定されるような罵声を浴びること
- ミスをしたときに個人的に賠償させられたこと
- 部署内での見せしめ行為
- 膨大な業務量で残業が多すぎる
- 本来の責任以上の仕事を指示される
- 会議に呼ばれなくなる
- 職場内での無視
誰からのパワハラに悩んでいるか?
(出典:あかるい職場応援団運営事務局)
「パワハラ」と聞くと上司からのパワハラを連想する人が多いと思いますが、上の調査結果からすると、実態は上司からのパワハラが圧倒的に多いです。
パワハラの相談をしても実際にそれが「パワハラ」として認定されないケースが半数近くあるのも意外な結果です。
また、上司と部下、先輩と後輩、正社員と非正規労働者の立場のように、立場がはっきりと分かれているものほど、パワハラが起きやすいという結果になっています。
部下から上司、後輩から先輩へのパワハラなどもあります。全体からすると、数は少ないものの、相手への敬意を適正に示すことができず、自分の我意を頑なに曲げず、衝突を起こすことも珍しくありません。
まとめ
・パワハラは職務上の権限を適正な範囲を超えて講師された行為
・その判断基準である「適正な範囲」は明記されていない
・パワハラに含まれる6つの種類
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 課題な要求
- 過小な要求
- 個の侵害
・パワハラで一番多い相談内容は上司からの部下
・パワハラ相談は部下らか上司/後輩から先輩へのケースもある
今後も少しでも有益な情報を伝えていきたいと思っています。私のモチベーションにもなるので、この記事を読んで共感した!よかった。と思ったら下の「いいね!」ボタンをポチっとお願いします。こういう記事を書いてほしい!という要望がありましたら、お気軽に「お問い合わせ」からリクエストしてください。お待ちしております。