自分を変えたい。でも変えられない本質的な原因4つ

仕事をしてきて、うまくコミュニケーションができない。まわりから「〇〇〇」と思われているんじゃないか・・・
なかなかなりたい自分に近づけず、「自分は変われない!」という自己評価を強めてしまいます。
人は変わりたいと思っても変われない原因があります。
これまでの自分の悩みを解消したいと思ってせっかく取り組んでいるにもかかわらず、そのやっていることが続けられなくなり、結局止めてしまい、自己嫌悪に陥ることが誰しも1度は経験しているのではないでしょうか?
変化を妨げる自分の中にいる敵
わたしたちの中に自覚していないものの、自分が決意したことを達成できないようにする仕組みが組み込まれています。
それを知らずにいると、決意を途中で放棄して、達成できなかったことに自己嫌悪し、自己肯定感を持てなくなってしまいます。
ここでは、わたしたちの変化を妨げる見えない敵についてご紹介します。
① 潜在意識
潜在意識で変化を嫌う傾向があり、生死にかかわるような大きな経験をしない限り、すぐにガラッと自分を変革させることは難しい。
上のページでも書きましたが、わたしたちの中には無意識に働いていることのほうが多く、それゆえに知らず知らずのうちに本質的に楽なほうに思考が引っ張られていきます。
② ホメオスタシスという脳内物質
わたしたちの日常には小さな“決定“と”行動“を繰り替えて成り立っています。一見何の変哲もないこのことも実は心理現象によってコントロールされた結果です。
脳は基本的に怠惰です。命に係わるような大きな場面でない限り、現状維持したい、今のままでいようとするという性質があります。この物質は体の見える部分にも良い働きをしています。
人間は傷がつくと再生して元通りにしようとしたり、走っているときにと疲れて、もうこれ以上はダメ!というときに『辛い』という強く感じさせる要素があります。
このように、わたしたちの体やこころを守る上で必要な物質であり、本能的に無意識のうちに機能が発揮されます。
だからこそ、自分の性格や行動を変えたいと思っていても、変化を妨げている真犯人です。
③ サンクコストという心理現象
サンクコスト(Sunk Cost)とは、もはや回収できないコストのことを指します。
Sunkとはsink(沈む)の過去分詞形です。サンクコストですから、奥深くにまで沈んでしまい、これから取り返すことができなくなってしまったお金や労力のことを指します。
サンクコストの具体的な例:
あなたはあるコンサートの前売り件を安く購入していました。前売り券の価格は5,000円。
当日券の価格は7,500円。
あなたはそのコンサートをとても楽しみにしています。
しかし、残念なことに当日会場についてあなたのカバンにその前売り券が入っておらず、家の机に置き忘れたことに気づきました。
すでに支払っている金額:
コンサートを見るためには、家に戻りチケットを持ってくる。
しかし、それをしているとコンサートがはじめってしまい、損する。
残された選択肢:
その場で当日券(7,500円)を購入する
支払い合計:
5,000+7,500 = 12,500円
結果:
自分の予定通りに行動できていたら、5,000円で済んだものの、状況が変わったことで結果として当初の2倍以上のお金を支払わなければいけなくなります。
そうなると、本来楽しみしていたコンサートを行くという決定が揺らいでしまい、会場に行ったにもかかわらず、コンサートを見ずに帰ってきてしまうという結果になります。
サンクコストが発生すると、意思決定が鈍ってしまい、正常な判断ができなくなります。
サンクコストとは、既に支払ったお金や費やした体力や時間に見合ったものが得られないとわかると、容易にそれらを捨てられてしまうという現象です。
本来であれば、意思決定の際にサンクコストのことは無視すべきことです。しかし、実際には意思決定の場で、「せっかく◯◯なのに」と心理的にネガティブな影響によってサンクコストを無視することができなくなってしまいがちです。
④ 確証バイオス
人は自分が「正しい」と思った考えを肯定する情報だけを信じ、否定する情報に触れなかったり、信じなかったりする傾向のことをいいます。
自分にとって都合のいい情報だけを集めて、自分の考えが正しいと自分に刷り込み、自分の思い込みをより強化していくものです。
これは自分の目標を達成できなかったときに、自己防衛として機能するものの1つです。
就職に関する確証バイオス
例えば「大手企業に就職すれば生活に困ることはない」という確証バイオス。
確かに大手企業のほうが仕事も安定していて、倒産リスクも少ないと言われてきました。
しかし、上の記事でも書いたように、今の現実の世の中では、45歳以上がリストラされるような時代になっているにもかかわらず、その事実を認めない、見ようともしないで自分の価値観を崩さない努力を払います。
結果として、自分に価値観に同調できない人を必要以上に批判し攻撃性を増していくことがあります。
大切なのは、事実に基づいて、論理的に思考し、自分に必要なのが何かを見極めていく戦略が必要です。
まとめ
この記事では、本人がなかなか自覚できない自分の変化を妨げる4つの敵についてご紹介しました。
① 潜在意識
② ホメオスタシス
③ サンクコスト
④ 確証バイオス
いずれも、意識的に対策をしないと打ち勝てる相手ではありません。これらの敵に打ち勝つためにできることは別の記事でご紹介します。
今後も少しでも有益な情報を伝えていきたいと思っています。私のモチベーションにもなるので、この記事を読んで共感した!よかった。と思ったら下の「いいね!」ボタンをポチっとお願いします。こういう記事を書いてほしい!という要望がありましたら、お気軽に「お問い合わせ」からリクエストしてください。お待ちしております。